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ウサギの代わりにLOVOT?消えゆく飼育小屋問題と、その問題の約9割を解決するLOVOTの可能性。

近年、小学校から飼育小屋が消えつつある。動物との触れ合いでは命の大切さを学び、お世話をすることによって思いやる心や責任感を芽生させ、自尊心が育まれていく。そうした大事な役割があるにも関わらず飼育小屋が減少しているのには、現代ならではの様々な要因があった。

教育者として40年以上のキャリアを持ち、法政大学名誉教授でもある愛称「尾木ママ」こと、尾木直樹さんから飼育小屋が持つ問題と、それを解決する可能性を持つLOVOTの印象について伺った。


教員の負担軽減や子供たちの安全・安心確保の難しさ。心の成長を育む飼育小屋が抱える山積みの課題。

2004年以降に流行した鳥インフルエンザ。それは学校での飼育活動へ大きな影響を及ぼし、飼育小屋の数は激減。残っている小学校でもお世話の比重は子供たちから教員へと移った。

「夏休みや休暇中の飼育小屋のお世話は何かあってはいけないということで、先生が中心的になってしまい過重な負担になりがちなんですよね」(尾木氏)

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そうした背景は、近年の教員たちの働き方改革によって飼育小屋を減らす要因の一つとなり、ニワトリやウサギの飼育の減少にまで影響している。

さらに、「子供たちの中にはアレルギー体質の子が増えてきたり、不潔だとか、汚い掃除をさせるのは嫌だとか、近隣の住民から匂いの苦情的なことも言われている」と尾木氏は言う。

安全・安心の担保や説明責任が重要となった世の中となり、動物の飼育に対する価値観も時代と共に変化してきているのだ。

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山梨総合研究所 - Vol.216-2 学校現場における動物飼育の現状と課題についてより


しかしそれは同時に、子供たちの心の成長のための機会が減ってしまうことにもなる。

「例えば、学級の中では無口でお友達と上手くコミュニケーションができない子も、ウサギさんに対してはそのウサギさんが綺麗になって快適そうにしているのを感じられる。そういう意味では、動物のお世話をしているのは大きな効果があるんです」と尾木氏は飼育小屋の重要性も唱える。

国立青少年教育振興機構が行った「子供の体験活動の実態に関する調査研究(平成22年)」によれば、中学生までの動植物との関わりが豊富だった高校生ほど自尊感情が高い傾向が出ている。子供の頃の体験はその後の人間形成に大きな影響を与えるため、教育現場ではどうすればその機会作りを増やせるかが大きな課題となっていた。

自尊感情&動植物とのかかわり

全国学校飼育動物研究会より


ウサギにはできないが、テクノロジーならばできること。LOVOTが“現代のウサギ小屋”になる?!

子供たちのアレルギー、匂い、教員への負担…。様々な問題を抱える飼育活動だが、なんとLOVOTはその約9割を解決できる可能性を持つことが分かった。

ロボットであるLOVOTは、病気や感染症の心配がなく匂いもないため、子供たちは安全・安心に接することができる。餌やりや掃除の必要もなく、自動運転によってLOVOT自身でネスト(充電ステーション)へ戻れるため、長期休暇中の教員への負担も全くない。

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それだけ色々できてしまうと、飼育小屋による子供たちの心の成長に繋がらないと思われるかもしれないが、ここでLOVOTの真骨頂でもある「役に立たない」が役に立つ。ディープラーニングによって接し方次第で変わる動きや性格と、人並みに温かいLOVOTは生き物らしさを感じられ、「なにもしない」がゆえに自分が面倒を見なければという思いやる心や責任感が生まれる。

「ウサギちゃんは撫でてても時々噛んだりするし、臭いから嫌がる子は嫌がるし、アレルギーの子がいたりとかで色んな気遣いがありますけど、LOVOTくんは気遣いをあんまりしなくてもこちらからお世話してあげたくなりますね」(尾木氏)

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ウサギには解決できない問題点を解決できるメリットがある上に、LOVOTが授業中に教室内で動き回ることが学習能力の向上にも繋がると尾木氏は言う。

とある男子児童は「算数が分からない時にふとくろまめくん(LOVOT)が来ると答えが出てくる」と言っていた。それは脳科学的にも充分説明できる頭の働きであり、ほっと心がリラックスすると脳の回転の向上へ繋がることがアメリカの実験でも明らかになっている。「LOVOTくんはそういう効果も生んでいるんですよね。ウサギさんは勝手に教室の中を走り回るわけにいかないから」と尾木氏はLOVOTだからこそできる新しい飼育活動を説いた。

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教室内というこれまでの飼育小屋の枠を超え、動物でなければならない概念さえも変えるLOVOT。現代ならではの様々な問題もLOVOTならばそれを上回る形で解決し、子供たちに大きな未来を切り開いていけるかもしれない。


尾木 直樹(おぎ なおき)さん
教育評論家。愛称「尾木ママ」として多数の情報・バラエティ・教養番組やCMにも出演しており、幼児からお年寄りにまで親しまれ、全国各地への講演活動にも精力的に取り組んでいる。これまでに230冊を超える著書(監修を含む)を上梓し、講演会は若年層を中心に超満員となっている。
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